ネット上のいろいろな顔
このはてなブログというサービスはひとりのユーザーが複数のブログを作れるそうです。ただ、ひとりのユーザーが複数のブログを書いているということは簡単にわかるようになっています。
人はいろいろな顔を持っている
はてなの中の人たちがはてなブログを運営してくれているおかげで、私はこのブログに自分の考えたとりとめのないことを書きつづることができます。けれど、このブログを書いている私と職場での私が同じ顔をしているか?といえば、そうではないと思います。
また、私には社会人になってから知り合った友人と、高校時代に知り合った友人とがいます。その人たちがそれぞれ知っている「私」は同じ顔をしているか?といえば、きっとちがっているでしょう。
誰かの全てを一度に知ることはできないし、その必要もない
人に出会ったとき、その人の全てを一度に知ることはできません。また、一度に知る必要もありません。相手について知りうる情報や知るべき情報は出会った状況によって異なります。
筆者が自分の趣味(ここでは「漫画を読むこと」にしましょう)について語っているブログがあったとします。その人がつづる漫画の感想を読んでいる人は、その人が「週刊少年ジャンプと週刊少年マガジンを毎週読んでいること」を知るでしょうし、「他にどんな漫画を読んでいるのか」ということを知りたがると思います。
書いている当人が何歳で、どんな職業で、どれだけ収入を得ていて、どこに誰と住んでいて、どんな顔と体つきをしているか、という情報はこの際全く必要ないことでしょう。(あ、でも月に何十冊と漫画を買っていたら、それを買う費用と読む時間をどうやって捻出しているのか気になるかもしれませんね。)
ネット上の「ペルソナ」を意識したサービスってどれくらいあるんだろう
最初に述べた通り、この「はてなブログ」というサービスはブログを複数作成できるのですが、ユーザーのIDが表示されるので、それぞれ同じ人が書いたものだとすぐに分かってしまいます。
そのことを悪いというわけではありませんが、ひとりのユーザーがネット上で複数の顔を使い分けるのには少々不向きかと思います。それぞれの顔を切り離しておきたければ、別のIDを用意するか、他のサービスを使ったほうがよさそうです。
そういう、ネット上の「ペルソナ」を意識したソーシャルサービスってどれくらいあるんだろう?それを意識すること、しないこと、そしてあえて無視することのメリット、デメリットってなんだろう?
そういう難しいことはそれぞれのウェブサービスの中の人たちが、自分たちの利益と運営費用と照らし合わせて考えているのでしょうね。
それでは、また。
(写真素材は「足成」からお借りしました。)