続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

車がないと生きていけない世界

大都市やその郊外に生まれ育った友人にある程度共通して見られる特徴があります。それは中型車の運転免許証を持っていないということです。
彼女たちは口をそろえて「いつか取ろうと思っていた」といいます。しかし、大学や専門学校に通っているころと、社会に出て勤めはじめてからでは、前者のほうが絶対に時間に自由がきくでしょう。

彼女たちには車を運転できないことに対する危機感がなかったのだろうな、と思います。これは「(危機感を持たないのは)悪いことだ」といいたいわけではありません。
私が「生まれ育った環境が違ったんだな」と感じただけのことです。

車がないと生きていけない世界

私の実家は北陸の田舎にあります。隣の家と田んぼで隔てられているくらい、田んぼしかないところです。最寄の駅に行くには車か自転車が必要で、一応家から歩いていける距離にあったバス停にもほとんどバスが停まりませんでした。
コンビニさえ徒歩で行けるところにはありません(行こうと思えば行けますが、コンビニエンスな距離とはいえません)。食料品や日用品を買うには国道や県道沿いの大きなスーパーマーケット(たいていはショッピングモールの中にあります)まで車を出す必要があります。

そういう地域で生まれ育った私にとって、普通車の運転免許をとるのはごく当然のことでした。車がないと自分が生まれ育った地域に戻って生活できないのです。

こういった、日本にはごくありふれているであろう田舎の状況を細かく書かれた方がいらっしゃいました。
今すぐ田舎から出たほうがいい理由 - カエルとウナギはなぜ相容れないのか
今すぐ田舎から出たほうがいいかはさておき、こちらに書かれている田舎で暮らす経済的コストには頷けます。

車がなくても生きていける世界

今私は都内に住んでいます。駅のわりと近くです。コンビニもスーパーもちょっと歩いていける距離にあります。車は持っていません。運転免許はすっかり「写真つきの身分証明書」という位置づけになっています。
公共交通機関が整備されていて本数も多いところに住むと、車がなくても生きていくのに困りません。都会に生まれ育った人たちが「運転できないことに対する危機感」を持たないのも頷けます。

たまに「老後を静かな田舎ですごしたい」というフレーズを聞くことがあります。田舎から出てきた者としては、田舎とは車がないと生活が成り立たない世界だということを理解してから田舎に引っ越してほしいと思います。

ペーパードライバーとなって久しい私は、もう実家へ帰っても生活できる気がしません。この先も都市近郊に住み続けることになりそうです。

 

それでは、また。

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