続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

メンタルバランスを崩すにはほんの少し○○○○だけで十分です

先日別部署の、滅多に顔を合わせないような人たちとお酒を飲む機会がありました。そのとき、話の流れで何人かに心療内科に通っていることを明かしたのですが、ほとんど全員と言っていいほど同じリアクションをしてくれました。

f:id:yunokixxx:20120409210717j:plain

「仕事、忙しいの?」

うつ病はしばしば「心の風邪」と呼ばれます。
生まれつき体が弱くて風邪をひきやすい人はどんな集団にもいると思います。また、季節の変わり目に体調を崩したり、身近な人からうつされて風邪をひくことだってあります。
その一方でうつ病は「心の風邪」と喩えられるわりに、実際にわずらうのが「仕事が過酷を極めている人だけ」と思われがちです。
私は抗うつ剤のお世話になっている身ですが、残業時間が36協定を超過したことはほとんどありません。特に最近は定時帰りが続いていました。重い責任を負わされているわけでもありません。そんな立場でも希死念慮を伴うような「うつ状態」には陥るのです。

「死ぬしかない」のループ

冷静な判断が下せるようになってみると、希死念慮、つまり「死ぬしかない」「死ななければならない」という考えが頭から離れなくなるという状態は、思考の無限ループに陥った状態だったなぁ、と思います。

まず何かを「嫌だ」と思う。そしてそれは自力で変えることができず、色々な事情で逃げ出すこともできない。だから仕方なく「嫌だと思う自分が悪いのだ」「嫌だと思わないようにしよう」と考えます。
しかし、嫌なものは嫌なのです。変えられるものなら変えたいくらい、逃げ出せるものなら逃げ出したいくらい嫌なのです。
その「嫌だ」をごまかして我慢しつづけていると疲労が蓄積していきます。「今病気で倒れたら逃げ出せるのに」と思っていても、体は案外頑丈で、軋みながらも動き続けてくれます。「今発狂できたら楽になれるのに」と思っていても、「嫌だ」と感じる自我はそうそうなくならないものです。
その「嫌だ」「逃げたい」「逃げられない」「自分が悪い」「でも嫌だ」というループはだんだん深刻さを増し、最終的には「もう死ぬしかない」になってしまうのです。

そう、「死ぬしかない」はかなり深刻な状態なのです。もしこれを読んでいるあなたが「仕事に行かなくてもいいなら倒れてもいい」と感じているなら、あなたはもう十分疲れきっていると思いますよ。

メンタルバランスを崩すには、ほんの少し肌に合わないだけで十分です

思考が無限ループを起こすような「嫌だ」を味わうには、ほんの少し肌に合わない生活をするだけで十分です。久々に会った人たちと話してみて「この人も苦しんでいるな」と感じた人たちが何人もいました。その中には単に多忙な人たちだけでなく、次のような要素が組み合わさっているように見える人も多いように思えました。

  • 自分にあまりにも向いていない作業
  • 落ち着かない雰囲気の職場
  • 本当にやりたいことと著しくかけ離れた業務
  • 長すぎる通勤時間
  • ライフスタイルや人生観にそぐわない就業形態
  • 定時の間机に座っているのが苦痛になるような待機時間

自分の思考・信念・嗜好をたわめなければいけない生活を長く続ければ続けるほど、メンタルバランスを崩すリスクは高まると思うのです。

「嫌だ」と思う自分自身の気持ちを大切に

我思う故に我あり、という名言がありますが、「嫌だ」と思っているのは他でもない自分自身です。自分自身の気持ちを無視し続けるのは本当につらいことです。もしかつての私のように思考が無限ループしている人がいたら、「嫌だと思う自分が悪い」と思う前に、もう少し自分に優しくしてあげてください。

それでは、また。

track feed すみっこの記