続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』を読みました

最近になって城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』を読みました。
初 版発行が2006年9月だそうですから発売されてもう5年以上経つわけですが、この本が出版されて以来「3年でやめる若者」という表現が世間に定着したよ うに感じます。今になって読んだのは、「3年でやめるのは果たして悪いことなのか?」と感じることが増えてきたからです。

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年功序列制度の崩壊と年長者の再就職の難しさ

サブタイトルの通り、この本では年功序列制度の崩壊が若者を苦しめる原因となっていることが説明されています。

かつて日本の企業は年功序列による昇給体制と、生涯雇用によって長く勤めた人たちの既得権益を守ろうとしてきました。しかしこれは会社が成長を続けた場合にのみ上手くいくシステムです。社内に年長者が増えてくると、

  • 年長者の人件費を確保するために、新規雇用を抑える
  • 若い人間は派遣社員や契約社員で確保する

という手法をとるようになります。
これではノウハウの継承は行われず、会社の成長力は落ち込む一方です。さらに、上に人が詰まっている状態なので、正社員として雇用された若手もなかなか上に上がれず、いつまでも下積みの仕事をし続けなくてはならないという状態に陥ってしまいます。

また、年功序列である限り、ある程度年を取ってからの再就職は難しくなります。

この本では年長者の既得権益を守るために若者が犠牲となっている例として、年金制度や昨今の政策にも触れています。先の都知事選など、年長者が政治を握っているんだなぁと感じることは今ますます増えています。

自分の身の周りから「3年でやめる」を考える

私事ですが、先日労働組合の役員に推薦されました。療養中でだと言って断りましたが、推薦された理由のひとつがまさに「会社の下も上も見渡すことができる」ということでした。
入社して数年すると、社内人事の構造や実際の権力関係などが見えるようになってきます。それから、この会社の悪いところや欠けているところも。

最近同年代の友人たちが次々とそれぞれ勤めていた会社を辞めていきましたが、それも社内を見渡せる立場になったからなのかもしれません。
あと、現在の職場は異動前の職場より圧倒的に派遣社員や契約社員、業務委託の人が多いのですが、その理由がこの本を読んだことによって分かった気がしました。

 

かく言う私も、最近はこの会社に居続ける意義について考えることが多くなってきました。そういう時期なのでしょうか。

それでは、また。

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