続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

職業を明かさずにいたのはなぜだろう?

私はブログを始めてからの2か月間、昨日の記事を書くまで自分の職業を明かさずに記事を書き続けてきました。

そうだ、自己紹介を書こう - すみっこの記

職業を明かさずにいる間にも、仕事を通して感じたことや自分の労働観については記事の中で触れてきました。また、Twitterではそれらしい呟きもしていますし、先日参加したワークショップでお話しした方には職業を明かしました。しかし、このブログの上で自分の職業を明かすことにはどうしても抵抗があったのです。

私は一体何に抵抗があったのでしょうか?

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職業を明かすことのメリット

職業を明かすことのメリットとしてふたつ、思いついたことがあります。

ひとつは読者の中で私の人物像が明確になるということです。
私が仕事の中から生まれたアイデアを記すとき、職業を明かしていると、それがどのような業務と思考の中から生まれてきたものなのかが明らかになります。また、私がどのような知識やスキルを持ち、日々どのような業務を行なっているかもイメージしてもらうことができます。(ついでに、私はWeb系のプロジェクトに携わることが多いので「全くの素人で、ブログのカスタマイズに使うCSSJavaScriptが分からなくて困っている」という方にはできる範囲で協力させていただきたいと思っています。)

もうひとつは仕事の中での発見について書きやすくなるということです。
仕事の中で発見した考え方には、仕事中起こった出来事という具体的な例があります。職業を明かしていればそれを具体例として挙げることができますが、職業を明かさないように書こうとすれば、自分のよく知りもしない業種を思い浮かべて例を捻り出す必要があります。これでは私の勘違いによって、読者の皆さんの誤解を招いてしまう恐れがあります。

職業を明かすことのデメリット

一方、職業を明かすことのデメリットとは何でしょうか。こちらについてもふたつ、挙げてみたいと思います。

ひとつは、「ゆのき」という人物像に「プログラマー」というバイアスがかかってしまうということです。
先ほど職業を明かすメリットとして「人物像が明確になる」というものを挙げましたが、それは同時に「プログラマー」という色眼鏡をかけて見られるということでもあります。

もうひとつは、私自身が仕事を通して得た視点で語ってしまうということです。
私は以下の記事の中で引用したツイートに「ボトルネック」という言葉を用いています。

「働きたくない」から仕事に対するスタンスを見出す - すみっこの記

「ボトルネック」という言葉は同業者には間違いなく通じる言葉だと思いますが、全ての業種のあらゆる職場で日常的に用いられる言葉かというと、そうではないと思います。職業を明かすことで、自分にとっては使いやすい、しかし他人にとっては分からない単語をついつい使ってしまう可能性があります。つまり自分を甘やかしてしまうかもしれないということを恐れていたのです。
また、Webサービスやアプリについて語るとき、私の視点はどうしても開発・運用サイドに向いてしまいます。ユーザーとしてユーザビリティの良し悪しを語るべきところで、「それは難しいから仕方がないよね」と開発者の視点が入ってしまうことは客観的とはいえません。

私が職業を明かさずにいた理由

以上をふまえると、私が職業を明かさずにいたのは、プログラマーでない、ひとりの人間として周囲の世界を見つめた結果をブログに書いていたいという意思があったのだと思います。
自分の職業を明かした今、職業というバイアスに甘えることなく、誰にでも分かりやすい文章を書けるよう心がけていきたいと思いを新たにしました。

 

それでは、また。

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