好きなことを仕事にした人たちが、どうしてあんなにも眩しいのか
小学校時代の「将来の夢」は「小説家」だったゆのきです。
世の中には2通りの人間がいます。「好きなことを仕事にしている人」と「そうでない人」です。私はプログラミングが死ぬほど好きでプログラマーになったわけではありませんので、後者にあたります。一方、次のような人たちは前者にあたります。
- 漫画を描くことが好きで漫画家になった
- 歌うことが好きで歌手になった
- 経営理論研究が好きで経営コンサルタントになった
- 海洋生物が好きで研究員になった
- 本が好きで書店員になった
- コーヒーが好きでカフェ経営者になった
こうした「好きなことを仕事にしている人」たちの姿はとても眩しいものです。
最初は誰だって楽しい
ある日あなたは「歌う」ということを覚えます。「歌う」ことはそれそのものがとても楽しいことで、喉が嗄れるまで飽きもせず歌い続けることができました。
そのうち、あなたの歌を聞きつけて、それを褒めたり一緒に歌ったりしてくれる人たちが現れます。「路上ライブをしよう」「CDにして売ろう」「動画共有サイトで全世界に紹介しよう」という話になるかもしれません。
好きなことが足枷に変わるとき
あるいは、あなたの路上ライブは多くの人員を集めてしまったため、警察の注意を受けてしまいます。
あるいは、あなたのCDは思ったよりも売れ行きが悪く、あなたは自作CDの在庫を大量に抱えてしまいます。
あるいは、動画共有サイトで配信した動画がDLされ、別の人が「自分の歌だ」と騙って再度アップロードしてしまいます。
あるいは、あなたと共にセッションしてくれたメンバーが、「俺がやりたい音楽はこんなものじゃない」とあなたから離れていってしまいます。
あるいは、歌に没頭するあなたにあなたの母親が「歌なんかやめてちょうだい」と苦言を呈するようになってしまいます。
責任や金銭や権利や人間関係や環境の問題が「好きなこと」を蝕み、それが足枷になってしまうことがあります。
足枷またはハードル、あるいはジャンプ台
責任や金銭や権利や人間関係や環境の問題はある人にとっては足枷となります。その人はそれそのものが好きだった「歌うこと」を人前でしなくなるか、いっさいやめてしまうでしょう。
責任や金銭や権利や人間関係や環境の問題はある人にとってはハードルとなります。その人はそのハードルを乗り越える過程で力を蓄え、いっそう高みを目指すことになるでしょう。
責任や金銭や権利や人間関係や環境の問題はある人にとってはジャンプ台となります。その人はそれらの問題さえ「歌うこと」を楽しくするエッセンスだと感じて、一足飛びに遥かな高みに至ることでしょう。
足枷をハードルに変えるための方法
「足枷」によって好きなことを諦めた人にとって、「好きなことを仕事にしている人」はとても眩しいものです。では、「足枷」を「ハードル」に変えて乗り越えるにはどうしたらよかったのでしょうか。
思うに、そこで用いられるべきものが「タスク管理」であり「思考フレームワーク」であり「発想術」であり「考具」であり「ライフログ」なのです。
純粋に「好き!」という気持ちだけでやっているうちはなんだって楽しい。けれど、打算や、戦略や、名誉欲なんかが絡んでくるとそれは「好き!」を蝕み始める。いつしか翼のようだった「好き!」は足枷に変わり、その束縛に耐えかねて人は愛したもののそばから泣く泣く離れていくんだろうな。
— ゆのきさん (@yunokixxx) 7月 1, 2012
好きなことを仕事にしないまでも、趣味として充実させることは可能です。とりわけ近年はアマチュア・セミプロの活動がしやすくなっているように感じます。タスク管理や思考フレームワークを活用して、好きなことそのものを楽しみ続けたいものです。
それでは、また。