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続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

伝統工芸が自身の可能性を探ろうとしている。「加賀ロリ」という企画について

セミナーやオフ会にはロリィタファッションで現れることを信条としているゆのきです。それは私のキャラ作りの一環であり、私の自己アピールの手法のひとつです。

ところで、私の出身県のお隣からこんな企画が出てきました。

「加賀ロリ」とは

「加賀ロリ」とは一体どんな企画なのでしょうか。それは公式サイトの「加賀ロリとは」というページを見れば分かります。

加賀ロリとは

  • ロリィタファッションのデザイン画の募集
  • 優秀作品の商品化
  • ファッションショー等のリアルイベントの実施

これがこの企画の概要です。

「加賀」で「ロリ」である必然性

この企画が出てきた時、私は何の疑問も抱きませんでした。それには3つの理由があります。

  1. 金沢竪町が北陸ロリィタの聖地であること
  2. 石川の伝統工芸とロリィタの親和性が高いこと
  3. イメージキャラクターとは異なったアプローチになること

金沢竪町は北陸ロリィタの聖地である

金沢の商業地域のひとつである竪町には、北陸に住まうロリィタたちの聖地ともいえるベルセルという商業ビルがあります。

金沢のテナントリーシングなら細田商事/ベルセル/BELSEL ─ 石川県金沢市竪町竪町24
KERASHOP/Angelic Pretty/BABY,THE STARS SHINE BRIGHT/Alice and the Pirates...

このビルではロリィタ・ゴス・パンクのセレクトショップである「KERASHOP」の他、「Angelic Pretty」「BABY,THE STARS SHINE BRIGHT」「Alice and the Pirates」などのロリィタブランドが店舗を構えています。金沢竪町は北陸という僻地に生まれたロリィタたちの夢が叶う場所なのです。

石川の伝統工芸とロリィタの親和性

加賀友禅然り、金沢和傘然り、輪島塗然り、石川の伝統工芸にはロリィタとの親和性が高いものがよく見られます。加賀友禅のジャンパースカートはさぞかし可憐かつ上品でしょうし、金箔を散りばめた和傘はエレガントな少女を演出するでしょう。輪島塗のブローチは少女の胸元を控えめに、しかし優雅に飾るアイテムとなるはずです。

「加賀百万石」の時代に洗練されたであろう優美で華やかな伝統工芸はロリィタの新たなジャンルを作り出すかもしれません。

「イメージキャラクター戦略」とは異なるアプローチ

「加賀ロリ」はこれまで「都道府県擬人化」の粋を出なかった「イメージキャラクター戦略」とは異なるアプローチであると私は考えます。その理由は3つあります。

  1. 2次元とリアルを混ぜることを目的としている
  2. 対象とする層が「イメージキャラクター戦略」とは異なる
  3. 伝統工芸側からの「自身の再発見」が目的である

まず第一に、この企画は衣装を実際に製作・販売し、ファッションショーも行うなど、2次元とリアルを混ぜることを目的としています。ただパンフレットの隅を彩るイメージキャラクターとは違い、少女たちが実際に身に着けるものとして消費されることが目標となっています。

第二に、この企画が対象とする層は「イメージキャラクター戦略」とは異なっています。イメージキャラクター戦略が対象とするのがイラストレーターであるなら、今回の企画が対象とするのはロリィタを愛し、ロリィタの知識を備えた若い女性たちです。「可愛い」だけでなく、「実際に着る」ことを目的として全国から女性たちの目を石川にひきつける良いチャンスです。

第三に、この企画自体が伝統工芸側の「自身の再発見」が目的であることが挙げられます。イメージキャラクター戦略ではあくまで「伝統工芸を混ぜた県のイメージ」を表現されるにすぎませんでした。しかし、今回の試みは伝統工芸が実際に少女たちの夢を実現することで、新たな自分たちの在り方を模索することに繋がります。

 

この「加賀ロリ」、一人何通でも応募できるそうです。無論私もいち絵描きとして、いちロリィタとして、是が非でも参加したいところです。「ただのイロモノ企画か」とスルーせずに、この企画に秘められた「探究心」と「向上心」が評価されれば、と思います。

募集要項 | 加賀ロリプロジェクト
加賀友禅、加賀縫、金沢和傘などの石川県の伝統工芸と、ロリィタファッションを組み合わせた、新しいファッションスタイル。甘ロリ、クラロリ、ゴスロリ、姫ロリなど、ロリィタの種類は問いません。 ...

それでは、また。

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