続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

下請け業者が見る「後追いサービスが先発サービスのパクリのようなデザインになる理由」

主に下請けでシステム開発を行っている会社に勤めている(けど現在休職中)のゆのきです。

先日@さんがこんな風に呟いていらっしゃいました。自分の経験に基づいてこの疑問に答えてみようと思います。

システム開発業界の構造

まずはシステム開発業界がどのような構造になっているのか解説したいと思います。但しこれから説明することは、下請けシステム業者の末端社員として経験したことを元にしているので、業界全体がこうなっているわけではありません。

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  1. まず発注元(大手SIerやメーカーなど)が「○○みたいなサービス作りたい」と言い出す。
  2. 下請け業者が手を挙げて予算を提示し、システムの製造(時には運用も)を受注する。
  3. 下請け業者(受注先)内でプロジェクトが編成される。SE・PG・デザイナーをかき集めてチームを作る。社内で人員を賄えない場合は他社から借りてくる。
  4. 下請け業者が頑張って製造する。
  5. 発注元がプレスリリースを行う。
  6. 発注元の名の下にサービス開始。

大体「後追いサービス」なのが悪い

「○○みたいなサービス作りたい」から始まるサービスは大抵「○○みたいな機能」になることが多いんじゃないかと思います。何故なら発注元に「○○」以上のビジョンがないから。そもそも「○○」以上のものを作ろうというビジョンが最初からあるなら先発サービスになっているはずです。

下請け業者は仕事を受注するために安い見積を提示します。安い見積を提示するためには人件費を抑えなくてはなりません。しかし前述の通り人員を賄えないケースが往々にしてある。その場合、プログラマーをケチるわけにはいかないのでデザイナーをケチります

結果、たまたま暇で人よりちょっと絵心のあるプログラマがデザイナー代わりに抜擢され、「○○みたいなサービス作りたい」というフワッとした要求に血の涙を流しながら応えることになります。

さらにこういう下請け業者はPhotoshopIllustratorといったデザインに必要なソフトウェアさえケチったりします。だからなんちゃってデザイナーはPixiaやAzPainterやInkscapteといったフリーウェアと自前のペンタブを駆使して物凄く苦しみながら「○○みたいなデザイン」を実現しようとするわけです。

発注元には「○○みたいなサービス作りたい」程度のビジョンしかないのでデザインに対する意識は二転三転します。それで結局無難な「○○みたいなデザイン」に落ち着くわけです。

明確なビジョンがないからこうなる

こうして考えると「後追いサービスがパクリにしかならない」原因は、「ビジョンが曖昧なこと」に起因しています。社内で何とかして安く上げるはずのデザイン部門に工数(システム業界では作業した時間を「工数」と呼びます)を思いの外割くことになったり、度重なる仕様変更でリリースが遅れたりといったことの原因もだいたいそのせい。

 

大手メーカーが自分の名前でリリースするサービスはだーいたーいこんな構造になっていることが多いです。血の涙を流して作業したのはメーカーじゃない、下請け業者だ。

書いていたら気が滅入ってきました(アカン)Webデザイン・DTP等のお仕事募集しております。Wordpressテーマ書いたことあります。初心者同然ですが熱意はあります。よろしくお願いします。よろしくお願いします。

それでは、また。

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