続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

やったことによる後悔よりやらなかったことによる後悔の方がどうしようもないし根深い

先日祖父の三回忌があったのですが、正月ぶりに会った弟妹との社会的地位の差にショックを受けました。

医療系国家資格所持者とIT土方の収入格差

うちの妹ちゃんは某医療系国家資格所持者です。大阪の病院でカレンダー通りに働き始めて、何でも月給は25万円らしい。なんだそれ、すげぇ。私IT土方になって5年目で昇給も1回ありましたけどぶっちゃけ月給20万円です。手取りから家賃引いても妹ちゃんの方が2万円くらい高かった。

それだけでも驚いたのですが、なんでもその資格は持ってる人間を雇えば雇うほど病院が儲かるシステムらしく、彼女はあまり就職活動に苦労しなかったそうです。なんだそれ、すげぇ。昨日まで使ってた技術がある日突然カス扱いされるようになるわけでもないから、転職も楽勝じゃん。

この格差の根っこはずばり「大学時代どれだけ頑張ったか」という点にあります。妹ちゃんはつらい実習に耐え難しい国家試験も乗り越えた。えらい。大学4年生を卒論とバイトと部活に費やした私とはわけが違う。

こう書くと私がカスのようです。いやカスで結構ですけれども。

理系と文系の社会格差

法事には大学教授の伯父も来ていて、大学院進学を視野に入れている弟くんに学歴ロンダリングをすすめていました。

中小企業でIT土方やってる私にはよくわからないんですけど、理系は無名大学卒でも有名大学の院を出ておくと食っていけるそうです。そうなんだ、すげぇ。現場的には理系院卒の新卒採用者にはあまりいい印象を抱いていないんですけど、現場業務に携わってない人事から見たら「東工大院卒」って言われたら欲しくなるのでしょう。

この弟くんというのがまた生きることについて不器用な子で、ちょっと前まで母と「研究職以外に彼に生きる道はないかもしれない」と心配していたほどなので、院に進むことは大いに結構だと思います。是非頑張っていいところの院に入って研究者になるなり大手企業で研究職に就くなりしてほしいものです。

それでうちの会社に仕事をくれるとなお嬉しいです。うちの会社そろそろやばい。

進学機会の均等性

と、ここまで書くと、じゃあ3人きょうだいの長女である私はどれだけ怠惰な学生時代を送ってきたんだ、ということになります。うちの両親の教育方針は「全員進学校に入れて大学を卒業させる」というものだったので、私の進路選択には常に「下に2人いる」という呪いがついてまわっていました。

高校時代ね、私、心理カウンセラーになりたかったんですよ。で、臨床心理士の資格を取りたいと考えていました。この資格は(今はどうか知りませんけど)院卒であることが取得条件に含まれていて、その時点で両親に反対されました。「院に行かせる余裕なんてない」というのが両親の弁でした。

東京に出たいなという気持ちもありました。しかし都内の国公立に確実に合格できるだけの学力がありませんでした。浪人や私立大学なんてもってのほかでした。奨学金とバイトでなんとかする、と言っても聞き入れてもらえませんでした。

なので高校3年生の頃にはもう穏やかな気持ちでただただ校内偏差値を上げることに腐心していました。私立大学なんて案内すら見ていませんでした。少しでも偏差値の高い公立大学に確実に入ろうという考えしかありませんでした。センター試験後の判定でもBやCでなくAの大学を選びました。前期日程で受かったので3月後半はずっとDQ8で遊んでいました。

だからね、妹ちゃんが某医療系国家資格を取るために関東の大学を受けて落ちて滑り止めの私立大に入ったときや、母の口から「弟くんを院に行かせたい」という言葉が出た時の気持ちはもうね、今でも言葉にできないんですよ。

やって後悔するよりやらないで後悔する方が辛い

そんなわけで妹ちゃんと弟くんがいる限り私の学歴コンプレックスが癒えることはないのです。東京に出て仕事が阿呆ほどある今でこそ反対を押し切ってでも東京に出ればよかったと思いますが、当時は親の言うことが全てでしたから。それを笑えるのは親の手から逃げ延びた今だからなのであって。

これだけ書いて何が言いたいかというと、今中学生以下のお子さんがいる親御さんはどうか彼らの進路を狭めることだけはしてくれるな、ということです。「挑むことすらできなかった」という意識はいつまでもいつまでも心にこびりついて離れないものだから。

 

それでは、また。

2DK 1 (ヤングジャンプコミックス)

2DK 1 (ヤングジャンプコミックス)

track feed すみっこの記