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続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

恋人を「彼氏」以外の呼び方で呼ぶこと、Twitterで恋人の話をすること

4年くらい付き合っている男性がいる。「ぐらい」というのは本当にアバウトな数字で、私はいつから彼と付き合っているのか覚えていない。付き合ってきた時間のうち2年くらいは同じ部屋で寝泊まりしている。十歳を過ぎて三日以上同じ布団で寝た相手は彼だけだと思う。つまり現在の私にとって彼は、血こそ繋がっているものの遠く離れて暮らしている両親や弟妹より、余程家族らしい存在だといえるだろう。

恋人を「彼氏」以外の呼び方で呼ぶこと

恋人や配偶者のことをわざわざ「同居人」とか「相方」とか濁すのはズルいとか気持ち悪いとかいう人をときどき見かける。

恋人や夫を「相方」と表現すること
以前から彼氏や旦那さんを「うちの相方が」と表現する人をズルいと思っていた。 ズルいと思う理由は「恋人や旦那さんがいることをオブラートに包んでいる」から。 ...

元増田の言いたいことは分からないでもない。私も「ズルい」とは思わないが「同居人」って言ってるけど要するに旦那さんでしょ、「相方」って言ってるけど要するに彼氏さんでしょ、と思っている。私が「ズルい」と思わないのは「同居人」や「相方」といった呼び方の方が、「彼氏」や「夫」という呼び方よりも生々しく二人の関係性を示していると思うからだ。

私はTwitter上で彼氏のことを「家主」と呼んでいる。私が彼の家に寄生しているからだ。私は居候として彼の作る料理を食べ、彼のベッドの半分を借りている。@さんの彼女が「姫」なのは、彼にとってお姫様のように扱いたい人なのだろう。@さんの夫が「ふじもった」なのは、彼女にとって彼が夫である以上に仕事のパートナーなのだろう。『変ゼミ』の蒔子はアシスタントと漫画家という関係から田口を「先生」と呼ぶ。

冒頭で述べたように、私と「家主」の関係は血の繋がった家族より親密だ。親密すぎて、「彼氏」と呼ぶには(別れるかもしれないという)危うさが足りない。「同居人」と呼ぶには対等さが足りない。「内縁の夫」と呼ぶには同居年数が足りない。「旦那」と呼びたくとも籍を入れていない。

私の場合、「彼氏」より「同居人」より「旦那」より相応しいと思う「家主」を用いている。こういう人は少なくないと思う。

違うケースもある。セクシャルマイノリティであることを隠しながら相方の話題を出す場合だ。元増田は女性だと思うが、TL上で女性が「彼女にプレゼントをもらった」と呟いていたら、それまでと同じ視線でその女性を見ることができるのだろうか?『きのう何食べた?』のシロさんはケンジを「彼氏」とは呼ばないだろう。

Twitterで恋人の話をすること

女性オタクの界隈ではTwitterやブログで恋人や配偶者の話をすると冷めたり、怒ったりする人がいる。

とても私好みのマンガを描く同人作家さんがいた。同じジャンルで活動していたので自然と相互フォローになった。かなり息の長いジャンルで、TLもほとんどが二十代後半以上だった。休日に彼氏と出かける人がいると、彼女は「リア充爆発しろ」というようなことをかなり憎しみの籠った言い回しで呟いていた。花火大会やクリスマスパーティの写真、結婚報告にも彼女は怒りを燃やしていた。

一方で彼女は頻繁に実家に帰っていた。彼女はよく家族に関する呟きをした。実家に帰るとストレスで泣きだしてしまうような私にとって彼女の呟きはとてもうらやましいことだった。彼女は私よりも余程家族充していたと思う。それはとてもいいことだ。

彼女の作風はだんだんおかしな方向に傾いていった。彼女の呟きと同人誌の内容を見比べると、「愛されたい」という彼女の願望が主人公に投影されているように感じられて面白くなくなった。私はそのジャンルから遠ざかったが、最近はもっと攻撃的な性格になっているそうだ。

「女性向け」と「恋愛要素」は切り離せないものだと思う。だからTwitterやブログから恋人や配偶者の存在が垣間見えると気持ち悪くなる人もいるかもしれないが、それは想像力があまりにたくましすぎやしないだろうか。経験上、恋人や配偶者の話をTwitterやブログに出してくる人というのはあまりに若いか、生活の大半が恋人なり配偶者なりに占められている人だ。

姉妹やペットの話をするのと同棲している恋人の話をするのは、当事者にとってほとんど同レベルだと考えている。

 

1740文字書いたことを3文字で要約してこの記事を終える。

僻み乙

 

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