続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

会社がヤバい

地方に本社があるシステム屋の東京支社に勤めている。会社がヤバい。ヤバいヤバいと以前から思ってはいたが、最近ヤバさが具体化&表面化していて本当にヤバい。

PG、SEの士気が低い

システム屋の中で利益を生み出しているのはプログラマとエンジニアだ。実際にプログラムを書き、コマンドを叩き、エラーログを追っている人間たちの士気がめちゃくちゃ低い。

プログラム、というか「Webサービス」が好きな人はとっくに転職してしまっていて、残っているのは営業力や経営技術を持たない人か、惰性で席に座っている人たちが多い。

残っている人間の間でも、最近昼休みの話題は「いつ会社を辞めようか」「あの現場に常駐しているPGはそろそろ休職する頃だろうか」「あの人2回目の休職だから自己都合退職を迫られるだろう」「早期退職者募ってくれないかなぁ」のようなものが多い。

仕事は退屈だ。仕事の「面白さ」は仕事の煩雑さを忘れさせる。化石になったシステム、アプリ名で検索すると「○○○○ 消し方」という検索候補が出てくるようなアプリのバックエンドの改修や拡張のような仕事ばかりで、今流行りの技術に挑戦させてもらえる案件はなかなかない。

PMの意識が低い

プロジェクトマネージャーが今どきのWebサービスに疎い。ソシャゲをやってくれとは言わない。だが、Web開発に携わる者としてTwitterFacebookの使い方ぐらい知っていて欲しい。

少なくともTwitterのリプライとメンションの区別くらい知っていて欲しいし、自分のPCの状態をTLに垂れ流すという要件がセキュリティ的に言って相当トチ狂っていることを顧客に提言できるくらいの知識は持っていて欲しい。

うつや適応障害などを抱えている部下へのケアも雑だ。「うつは心の風邪」という悪しき言い回しを信じている感がある。うつ状態を3年近く続けている身としては、「うつは心の大腿骨骨折」くらい言っておきたい。常駐先から必死にアラートを上げているメンバーに気がつかない。口先で「大丈夫」という部下の言葉をあっさり信じて死地に赴かせる。

一度うつや適応障害の診断書を貰ったら、一生かかっても治せないかもしれないという知識は勿論ない。抗生物質を飲んだら治る風邪と一緒だと思っている。昨日目標設定面談があって、下半期の目標に「減薬してうつを治す」を掲げたらどうか、と言われて●してやろうかと思った。

営業が平気で炎上案件を取ってくる

営業が技術的な面を全く考慮することなくPG目に見て炎上するとしか思えない案件を平気な顔して取ってくる。意識の低いPMがその案件に食いつく。士気の低いSEが見積をしてPGが頭を掻き毟りながら製造する。

責任の所在と決定権の及ぶ範囲が曖昧な仕事に繊細なPGから倒れていく。感覚の麻痺したSEは口先だけで成果を誤魔化す。PMは足元から土台が崩れていっていることに気づかないふりをしている。営業は顧客にいい顔をするだけでプロジェクトの崩壊を止めようとはしない。

営業の「利益」として計上されるのは見積額として客先に提示した額だ。そのプロジェクトの中でどれだけの赤字が生まれ、どれだけのメンバーが廃人になろうと営業の評価には影響を及ぼさない。

経営陣が化石

上で述べたようにうち会社の本社機能は地方にある。東京のスピード感や住居環境を知らない輩が制度や規定を好き勝手変えている。

かつては十人規模だった会社だったが、今は全拠点合わせて三百人くらいいる。それなのに「家族のような会社」にしようとしている。私の七人家族だった実家は機能不全家庭だったが、三百人規模で「アットホームな職場です」はあまりにおめでたすぎやしないだろうか。

「存在価値のある」「挑戦的な」「社員を大事にする」という感じの経営理念だが、今やそのうちのどれひとつとして実現できていない。会議室からは毎日遠隔会議の怒号が聞こえてくる。東京の経営陣がガラス張りの喫煙室で本社の悪口を言っているのが見える。

会社つぶれねぇかなぁ

先日社員寮から出て、新居に住所を移した。うちの会社では入寮から五年以内に退寮すると二十万円の退寮一時金がでる。給与と一緒に出されるので住民税や所得税で削られる。それでも、寮を出てから半年以内に結婚したり会社を辞めたりすると二十万円を返さなければならない。

額面上の年収が三百万円に満たない人間にとって、二十万円は大金だ。だから私は半年待とうと思った。来年の四月、一日の特別朝礼の後に部門長に辞表を提出し、四月末日をもって退社するつもりだ。それだけを杖にして行きたくもない会社に行こうと思う。

そうじゃなければ早く会社潰れねぇかなぁ。そしたら履歴書も汚れねぇのになぁ。

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