読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

続・すみっこの記

富山生まれ下請けIT育ちのフリーライターが布団の中からお送りします

選挙の後のタイムラインが嫌いだ

1970年代前半、アメリカ政府は地雷原と化したベトナムの熱帯林から兵を引くことができずにいました。アメリカ本国ではヒッピーたちが反戦を叫んでいたにも関わらずです。

一体どうしてアメリカ政府は不毛な戦争を続けたのでしょう?

選挙の後のタイムラインが嫌いだ

ところで私は選挙の後のタイムラインを見るのが嫌いです。そこでは当選者に票を投じた有権者への怨嗟と、投票に行かなかった有権者への怒りが渦巻いているからです。

誰かが誰かを怨み、呪っている様子は(たとえ文字の奔流であったとしても)見ていて気持ちのいいものではありません。ましてや、それを行っているのがコミュニティやクラスタの中で大きな影響を持っている人や、スマートでスタイリッシュな人であればなおさらです。

国は急には変わらない

応仁の乱から江戸幕府の成立までは約140年かかった。ペリー来航から立憲政治が成立するまでには約40年、ポツダム宣言受諾から沖縄返還までには約30年かかっています。日本という国が変化するにはそれだけ時間をかける必要があるのです。

確かに文明は進歩しました、しかし人間そのものはそこまで進歩していないと思うのです。

冒頭で私はベトナム戦争の例を挙げました。アメリカ政府がベトナム戦争から手を引けなかった理由のひとつに、サイレント・マジョリティ(物言わぬ多数派)が当時の政府を支持していたことが挙げられます。当時のアメリカ本国での生活に満足し、安穏とした暮らしを送れていた大多数の人々は政府が変わることを望んでいなかったのです。

今回の都知事選でも同じことが言えたでしょう。東京都に住む多くの人々は現状に満足しているのです。見ての通り、東京都に住まうサイレント・マジョリティの層はかなり厚いようです。政治を変えるということは、その層を少しずつ、少しずつ薄くしていって多数派と少数派のバランスをひっくり返すことです。

この後の政治の話をしよう

今回の当選者に票を投じた人々に憤るのは、落選した候補者に投じられた票を無駄にするのと同じことです。TOKYO MXの報道によると、20代の投票結果の内訳は舛添さんに田母神さんが迫っていたそうです。家入さんが5位になったことも無視してはいけません。

たとえ遅々とした歩みでも、サイレント・マジョリティの力は少しずつ薄くなってきているのです。

応仁の乱の後、天下統一を目指す領主たちのもとに多くの若者が集いました。戊辰戦争には多くの若者が身を投じ、沖縄返還運動には――インターネットもツイッターもブログもなかった時代に――多くの人々が声を上げました。

ブログ、動画共有サイトSNS。様々な「俺メディア」を手にした現代の私達も瞬間的に流れていく呟きで誰かを貶めるより、「俺メディア」を武器に戦うべきではないでしょうか。

 

「それでも私が投票に行く○つの理由」という記事がはてなブックマークホッテントリを埋め尽くせば、選挙のことを忘れる人はいないはずです。ベトナム戦争中、「フラワー・チルドレン」と呼ばれる人々がいました。道行く人々に花を配り、反戦と平和を訴え続けた人たち。

私達は怒りよりも、「花」を周囲に配り歩くべきではないでしょうか。

 

ベトナム戦争―誤算と誤解の戦場 (中公新書)

ベトナム戦争―誤算と誤解の戦場 (中公新書)

 
アメリカ外交50年 (岩波現代文庫)

アメリカ外交50年 (岩波現代文庫)

 

 

track feed すみっこの記